平成30年度一級建築士設計製図試験「健康づくりの為のスポーツ施設」要点記述問題の解説

  このページでは平成30年度一級建築士設計製図試験「健康づくりの為のスポーツ施設」要点記述問題について解説していきます。
 
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1問目の「温水プールの自然採光確保と空調用エネルギーの抑制の為に、開口部(ガラス含む)の位置、平面計画、断面計画に行った工夫について」は外壁に大きく設置した開閉式の開口部と開閉式のトップライト等考えられますが、自然採光確保という条件は作図問題の時点で書かれていたので、比較的書きやすかったと思われます。2問目のエントランスホールの吹抜けの自然採光確保と空調用エネルギーの抑制」は作図問題には特に記載されて無かったので、この条件は要点記述で初めて発覚する条件ですが、この時点でプランニングで外壁に面さない吹抜けを計画した場合でも開閉式のトップライトの設置で対処が可能ですので、これも比較的書きやすかったと思われます。3問目の「利用者の靴の履き替えを考慮したゾーイング及び動線計画について」は作図問題には書かれておらず、ここで初めて出てくる要件なので、全く計画して無かった受験者にはとても焦ってしまう問題と言えるでしょう。このことから、プランニングに入る前に要点記述の問題はしっかり確認する必要があります。しかしこの問題も標準解答例②を見れば各更衣室に小さくでも履き替えスペースを設置すれば対処できた訳ですが、この手法で計画した方は図面を採点しても余り見られなかったので、やはり事前に要点記述の確認は必要です。

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4問目の「隣地のカルチャーセンター等と一体使用的に使用できるように」の条件は作図問題でも主文・留意事項でも言われてたことなので大方の受験者は答えを準備してたと思われます。おそらく、試験製作者は旧正門・桜並木からのアプローチを前提とした一体使用を望んでいたと思われますが、採点をして見てもほとんどの方がメイン出入り口の位置が北側に配置された計画で、この問には「北側駐車場の西側に出入りが自由にできる門を設置した」等の回答が多かったです。この条件は他の年の試験問題から見てもあまりにも独特で提出図面もランク1含めてほとんどが北側駐車場からのアプローチを前提とした計画だったことからも、旧正門・桜並木からのアプローチはさほど合格要因に影響は無かったと思われます。5問目の構造種別・架構形式・スパン割・屋根スラブの構造・部材断面寸法は毎年出題されてますが、当年度の問題は「温水プール室」のみに対象が絞られています。温水プール室のような無柱の大空間では上部スラブにPC梁の採用が考えられます。それ以外は通常の鉄筋コンクリート造若しくは鉄骨鉄筋コンクリート造と変わらない回答が多かったです。6問目の「多目的スポーツ室から発生する振動と騒音の対策」は二重床と二重壁、その他講義等行う諸室から離す若しくは下階・上階に居室配置しない計画が考えられます。7問目の「地盤条件・経済性を考慮した基礎構造と基礎底面のレベル」については本敷地が旧屋外プールの撤去跡地で良土で埋戻しを行った程度であり、支持層は1.5mの深さであることから、基礎構造は安定したべた基礎若しくは独立基礎が考えられます。基礎底面のレベルは経済性の面からメンテナンススペースが確保されたピットの大きさが確保できるように2m以上若しくは地盤改良等を行うという解答が多かったです。8問目の「コンセプトルームについて『使用方法』『設い(家具・設備等)を提案する」は受験者自身に当施設の利用状況にあった室を提案するというもので、標準解答例①では食育を目的としたセミナー室兼キッチンスタジオとなっています。標準解答例②ではキッズ用プレイルームに隣接させた子育て支援室になってます。9問目の「防火区画の形成」については耐火建築物で指定規模からも各階の床面積が1500㎡を超えないことから竪穴区画を形成することで各階の面積区画を形成する回答が多かったです。本課題では設備関係の出題はされませんでした。  以上で要点記述の解説を終わります。要点記述は作図と同等の合否を分ける要素です。筆者も多数の図面を採点していて、作図はほぼ完ぺきなのに要点記述がスカスカが要因で不合格になってしまったと考えられる方が結構いました。特にランク2で多かったです。知識が無くとも、それなりに書いていれば点はもらえるはずなので、必ず全問記載するようにしましょう。また要点記述は作図問題には無い条件が出てきますのでプランニング前に出題内容を把握しておいてください。

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